フィリピン マニラ 本

日本を捨てた男たち　フィリピンに生きる「困窮邦人」 [単行本] 水谷 竹秀 (著)

フィリピンに実在する「困窮邦人」の実態をあかす話題のノンフィクションです。お察しの通り、フィリピンパブで出会い、騙され、捨てられた日系オヤジの話なんですが、日本を捨てた男たち　フィリピンに生きる「困窮邦人」はもう少し深い。

水谷さんは、困窮邦人自身だけでなく、彼らの日本の家族に会ってインタビューをし、彼らは日本に捨てられたのではなく、彼らが日本を捨てたのではないかと気づくのです。

本を読んでいると、アホなオヤジだなあと思いながらも、僕が20年以上も前の米国留学時代から感じていた日本社会の閉塞感や息苦しさを共有していることを知りました。

フィリピン女性には捨てられましたが、彼等は困窮でも、フィリピン女性から受ける優しさに代わって、フィリピン社会が困窮邦人に見せる優しさに嵌っているような気がします。そう、彼等は日本にいるよりはフィリピンにいるほうが、それでもそこそこ幸せなのです。日本って、金持ちでも、貧乏人でも住みにくい国なんだなあと実感しました。

大人のフィリピン極楽ガイド [単行本] 小林 猛 (監修)

おなじみ「大人の極楽ガイドシリーズ」。この大人のフィリピン極楽ガイドは、ターゲットが明確で30～50歳のオヤジが好みそうな都市、観光スポット、ナイトスポット、ホテルをコンパクトにまとめています。例えば、地球の歩き方とかだと多数の都市が載っていて、マニラ以外どこに行っていいかわからなくなってしまいます。しかし、本書ではマニア、アンへレス、セブ、ダバオに絞りその都市の観光/ナイトスポットが写真やイラストで紹介されています。

また、当地の楽しみ方が「脱サラした林隆三」風主人公のイラストでまとまられており、何に感動し、何にびっくりして、何を堪能すればいいのかがイメージでわかるようになっています。例えば、マニラのあるパブの客層には欧米人が多いとか、日本人が多いなど内部の雰囲気がなんとなくわかるようになっているのです。これ結構重宝します。

尚、大人のマニラ　極楽ガイドもありますので、マニラの観光とナイトライフに特化したい場合はこちらをどうぞ。

「大人の」と付くので風俗ガイドかと思うと、大部分は観光ガイドです。ディープな風俗専門ガイドが欲しい方は、他のガイドブックの方が良いと思います。

フィリピン「超」格安英語留学 [単行本（ソフトカバー）] 太田英基 (著)

フィリピンというと、風俗と犯罪しかイメージできなかった時代はそろそろ終わりそうです。最近は、物価の安さやフィリピン人のホスピタリティの高さから語学留学で渡比する学生さんも多く、好調な経済や英語能力の高さを評価して進出する日系企業も増えています。実は私のところのスタッフがフィリピンのオンライン英会話を始めたと聞いて、この本に興味を持ちました。

ズバリ、非常に役に立つ実践的な本です。お奨めです！

フィリピン「超」格安英語留学では、1日6時間のマンツーマン英語レッスンの合宿型英会話教室が月額10万円ほどで受けられるフィリピン英語留学の推薦本だ。この手の本というのは、宣伝色が強かったり、筆者の自慢やよもやま話だったりして、全く役に立たないことが多い。ところが、この本は宣伝の匂いもしないし、訳のわからんよもやま話集でもない。彼の実体験や失敗を通して、フィリピンをどうして選び、フィリピンの中でもどのような英会話学校を選択し、どう学べば良いかを実践的にアドバイスしています。

実は私も米国の大学と大学院で4年間の留学経験があり、英語習得で苦労した経験があり、彼独自の英語習得論には共感するところが多いです。

筆者は、20代のバックパッカーらしいです。本を読み終えたあとで、本全体に感じられる「実践」や「情報共有の精神」みたいなものが、「なるほどなあ」と思わせる一冊でした。

金なし、コネなし、フィリピン暮らし!改訂版 [単行本（ソフトカバー）] 志賀 和民 (著)

「金なし、コネなし」シリーズのフィリピン版である金なし、コネなし、フィリピン暮らし!改訂版は、フィリピンへの移住への心構えから、基礎知識、準備、そして、現地での生活の実際から就労まで、フィリピン移住へのイロハを解説しています。

特に筆者は、マレーシアなどのようにロングステイ先の外国人としての住み方ではなく、フィリピンの人々と交流し、現地人化することを勧めています。タイ版も持っていますが、このシリーズはおもしろく、実践的で移住の指南書として役立つと思います。